タイトル−のんび便り
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 ◆ 梅雨が明け
 2015/07/25

 梅雨が明けて、いよいよ本格的な夏かと思いきや、梅雨明け宣言を聞いた途端の雨と低めの気温に、今年も、不穏な夏になるのかとやや不安にもなったが、ようやく30℃を超える真夏の気温になってきたようだ。南の海にうごめく台風が気になるところだが、本格的な夏はこれからということだろう。土用を過ぎ、大暑を過ぎたが、台風の影響なのか、今ひとつはっきりとした天気にならなかった先日まで、しかし、なんとか夏の日差しが戻ってきたようだ。昨年、日照の少なさに悩まされた農家は、多分ホッとしていることだろう。
 そんな夏の空を眺めながら、久しぶりに山麓辺りを散策してみた。来月の8月は無休の営業となる「のんび荘」を横目に見て、上段の「妙琴ツツジ園」まで歩いてみる。気温もさることながら、湿度もかなり高いのだろう、少し歩いただけでも汗が吹き出てくる。そんな汗ばんだ身体に、川風が心地良く吹き抜けてゆく。扇風機を始め、クーラーなどの冷房機器を使用しない私だが、この自然のクーラーともいえる清涼感は何ともいえないものがある。できれば終日この山の麓に居たいものである。

 違憲という事実と、民衆の80%近くの疑問の声を無視するようにまかり通ってゆく法案。二院制が全く機能しなくなったと言っても良い今日では、どんな形にせよ、衆院を通った法案は、ほぼ確実に決まってしまうのが現状だろうか。それを阻止できるか否かは、民衆の意識と行動にかかっているように思うが、小さな叫びから大きなうねりへ、若い世代を中心に、そんな動きが見え始めたことは明るい材料と言っても良いのだろう。平和な社会と豊かな自然環境、せめて次世代には、それぐらいは残してやりたいもの、今を生きる大人たちの責任が、益々大きくなっていくのは確かのようである。
 暑い日差しの中、そんなことを考えてながら歩く私の頬を、汗が無遠慮に伝って流れていく。今年は扇風機くらいは出そうか。

◆    ◆    ◆
【写真】
一枚目:街道から「のんび荘」に向う途中にある、妙琴ツツジ園で見つけた、アメリカ朝顔。名前の通り、中央アメリカから南アメリカが原産の帰化植物。ヒルガオ科サツマイモ属の一年草である。学名は Ipomoea hederacea、英名は Ivy-leaved morning gloryというらしい。

2枚目:同じく、妙琴ツツジ園で見つけた、鬼田平子(おにたびらこ)。
こちらは、キク科オニタビラコ属の越年草。学名は Youngia japonica、英名は Oriental false hawksbeardということです。

撮影日:2015年7月24日
撮影・コメント:クロコ


 ◆ 梅雨の向こう側
 2015/06/23

 6月になり、甲信地方も梅雨入りした。昨年より3日ほど遅かったものの、平年との差はないということだ。そんな6月も中盤を過ぎ、山麓を飾り立てていた花々も少なくなってきた。それでも、地面に目をやれば、種(しゅ)を増やすべく野草たちが必至で花をつけている。春に花をつけるもの、夏に花をつけるもの、その繁殖方法はさまざまだが、これから夏に向って野草たちの勢力争いは本番となる。
 この時期、雨の合間に、梅雨空を眺めながら山麓公園辺りを散策して見るのも面白い。蒸し暑さの中、風が自然の持つ本来の清涼感を感じさせてくれるだろう。

 なにやらきな臭い法案が、会期延長までさせて審議されているようだ。違憲だ!合憲だ!と騒いでいるようだが、九条を読んでみればその答えは明白だろう。戦後、平和国家の幻想の下、その総括も出来ずにここまで来たが、気がつけば、すでに戦前の様相である。
 奇しくも、今日6月23日は沖縄慰霊の日である。そんな沖縄に目を向けてみれば、いまだ戦後は終わっていないことを実感できる。まだ遅くはない、今のこの国の向っている方向を正面から捉え、その先を真剣に考えていく必要を強く感じる。
 そんなことを考えながら歩く山麓の空は雲に覆われている。そろそろ梅雨も後半、明けるまであまり豪雨にならないことを祈りながら、野草たちと共に夏を待つことにする。

◆    ◆    ◆
〇写真
一枚目:街道から「のんび荘」まで下りる道の途中にある妙琴ツツジ園に咲いている、掃溜菊(はきだめぎく)。
分類:キク科コゴメギク属の一年草
学名:Galinsoga ciliata
英名:Hairy galinsoga

二枚目:同じく、妙琴ツツジ園見つけた、蚤の綴り(のみのつづり)。
分類:ナデシコ科ノミノツヅリ属の越年草
学名:Arenaria serpyllifolia
英名:Thyme leaf sandwort。

撮影日:2015年6月17日。
撮影・コメント:クロコ


 ◆ 梅雨の手前で
 2015/05/25

 皐月(さつき)。本来は旧暦の5月をさす言葉だが、気候表現の「五月(さつき)晴れ」と共に、今の5月の代名詞のように使われている。
そんな今年の5月もすでに終盤となるが、日中の、初夏並みの気温上昇と朝晩の気温低下、寒暖の差はまだかなり大きいようだ。稲作を始め、そろそろ農家の忙しさが本格的になってくるこの時期、街道沿いでは、代掻きが終わり、水が張られている田が目に付くようになってきた。早いところでは、すでに田植えを終えた水田も見られるようだが、田んぼ自体の数は、年々減っているのが現状だろうか。そんな梅雨入り前の季節、「のんび荘」のある山麓辺りでは「空木(うつぎ)」の花が咲き始めている。
「空木(うつぎ)」。茎の中が中空のため付いた名だが、卯木(うつぎ)とも書くその花は、卯の花(うのはな)と呼ばれ、唱歌“夏は来ぬ”の歌詞に出てくることは誰しも知るところだろう。その歌詞からも、自然と共に、農を頼りに生きていた昔の人の暮らしぶりが見えてくるが、万葉集を含め、正岡子規、与謝蕪村など多くの歌人が、この花を詩に詠んでいるということである。

 益々きな臭い方向へ向っている感のあるこの国、防衛費は膨らみ、福祉は削られ、さらに税金は上げられる。この現状に、誰もが危機感を抱いているはずと思いたいが、現実にそれが伝わってくることはさほど多くはない。今の、このやりたい放題の政権を、結果として継続させてしまった、昨年末の衆院選の“投票率の低さ”を、もっと皆が真剣に考えるべきだろう。
 今の辺野古の現状見るに、せめて民意が受け入れられる、そんな国であって欲しいと思いながら、この山麓を歩く。「次世代に何を残せるのか」、毎回のように書く言葉だが、昭和を生きた一人として、常に考えていきたいことである。

 すでに、沖縄・奄美と梅雨入りしたと聞いた。降れば豪雨の昨今、今年はどんな梅雨になるのだろうかと空を見上げながら、ふと、卯の花(うのはな)が歌に詠まれた時代に思いを馳せてみる。来月はもう6月である。

◆    ◆    ◆
〇写真
一枚目:街道から「のんび荘」まで下りる道の脇に咲いていた、空木(うつぎ)の花。
アジサイ科ウツギ属の落葉低木。
学名:Deutzia crenata。
英名:Deutzia。
別名:卯の花(うのはな)。

二枚目:妙琴ツツジ園で見つけた吸葛(すいかずら)の花。
スイカズラ科スイカズラ属の半落葉蔓性木本。
学名:Lonicera japonica。
英名:Japanese honeysuckle。
別名:金銀花(きんぎんか)。

撮影日:2015年5月22日。
撮影・コメント:クロコ


 ◆ 春に向って
 2015/04/25

4月、卯月(うづき)とも呼ばれる月もそろそろ終わりに近づいた。その名の由来とされる卯の花(空木)はまだ咲いてはいないが、山の麓では、まだ残る山桜系の花に加えて、山麓公園では八重桜が咲き始めている。今年は、街中の桜との時間差が著しいように思うが、その個体差も大きいようで、まだ蕾のものも見受けられる。
そんな桜たちを横目に、山麓公園辺りを散策すれば、山吹はすでに咲き揃い、山ツツジも開花の時期に近づいたらしく、オレンジ色の蕾は弾けそうに膨らんでいる。心和む、なんとも良い季節である。

先日、ラジオニュースで山梨リニア実験線で行われた走行試験において、有人走行で最高速度となる603km/hを記録したと、自慢げに報じていた。実現そのものが怪訝されているリニア新幹線、肝心の問題点は棚上げにしたまま、最高速の記録を伸ばして何の意味があるのか!と声を上げたくなる。
海外メディアでは、結構冷ややかな見方をしているようで、経済効果も見込めない事業への法外な予算と、安全性も問題視されているようだ。このリニア新幹線が、海外への技術売込みのデモンストレーションと考えるのが、一般的とも思えるが、国の、地域の環境を破壊して、技術売り込みもないだろうと思ってしまう。それで誰が儲けるのか、そのハッキリしたカラクリは見えてはこないが、事業失敗、海外売り込み失敗、そして、壊された環境のみが残ったなどということにさせたくはない。資源のない国といわれるわが国だが、四季があり、水があり、種をまけば芽が出る、この恵まれた環境こそが、この国の資源と思っている。次世代に何を残せるのかを考えた時、この馬鹿げた計画は止めなければと心底思うが、それは原発に対しても同じことだろう。今を生きる大人たちの責任として真剣に考えたいものである。

春本番に包まれようとしている山麓公園辺りを歩きながら、そんなことを考えていた。そんな思いを知ってか知らずか、そよぐ風に、芽吹き始めた木の枝が揺れている。この山の麓が華やかに彩られるのも、もうすぐである。

◆    ◆    ◆
【写真】
一枚目:ご存知、山吹の花です。毎年この時期に、山麓を山吹色に飾り付けてくれます。
二枚目:紅葉苺の花です。6月の中旬には、オレンジ色の実をつけます。当然食用可能ですが、赤い色の木苺に比べると、多少味は落ちますね。
撮影日:2015年4月22日。
撮影・コメント:クロコ



 ◆ 早春に
 2015/03/08

2015年の年が明けて、すでに3ヶ月が過ぎる。弥生3月、いよいよ春の気配も漂い始める頃となる。3月の6日は啓蟄、啓は「開く」、蟄は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」の意味。
つまり啓蟄は、冬ごもりしていた虫が春の到来を感じて、草木が芽吹くと同時に地上へ這い出してくることを表した言葉である。春の季語でもある。
「春は名のみの風の寒さや」。早春賦の歌詞のように、春とは名ばかりで、まだまだ風が冷たく、寒さの残るのがこの3月、啓蟄は過ぎたものの寒暖の差はかなり大きい。この週末も雲が広がり、最高気温は10℃を上回るようだが、風は冷たく肌寒い。
そんな3月、2ヶ月の冬眠から目覚めた「のんび荘」を横目で見ながら、山麓公園辺りを散策してみれば、茶色の中の緑色が目に付くようになってきた。「繁縷(はこべ)」、「種漬花(たねつけばな)」等、小さな野草の花も見受けられる。ここの自然は、活動期に向って動き始めたようだ。

国内の政治を始め、諸々の不穏な動きにかなり不安な心持にさせられる昨今だが、当然のように繰り返す自然の営みのサイクルを感じるたびに、ホッとさせられる。これ以上この自然が壊されないことを祈りたいが、その自然環境を含めて、どんな社会と環境を次世代に残してやれるのだろうかと思いを馳せるこの頃、やはり、今を生きる大人たちの責任はかなり大きく重いものと感じる。
そんなことを考える私の頬を、何事もないように早春の風が撫ぜていく。この山麓が命のエネルギーで満ちるのはもうすぐだ。

◆    ◆    ◆
〇写真
一枚目:妙琴ツツジ園で見つけた繁縷(はこべ)の花。まだ開き始めかな?
二枚目:やはり妙琴ツツジ園で見つけた、種付け花(たねつけばな)。これも開き始めと思いますが、小さくて見逃すところでした。
撮影日:2015年3月初旬
撮影・コメント:クロコ

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