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| そろそろ6月も終わろうとしている。雨不足に加え日中の気温上昇と、その異常さが目立つ今年の梅雨、周りの野草たちに目を向けると意外と元気なのに驚かされるが、その生態には多少の変化はあるようだ。 昨年に比べ群生が目に付いたものに“カラスノエンドウ”がある。ここ、のんび荘の近くでも例外ではない。 すでにその実は種子となり地面に落ち始めているが、枯れかけた茎と黒くなった実のせいか、やたら目立っている。気象の異常を感じ必死で子孫を残そうとしているのだろうか、その変化は少々気になるところである。 余談になるが、この実を食したつわものがいる。野草とはいえ豆科の植物、少々サイズは小さいが通常のサヤエンドウと変わらないのだろうか。当然まだ黒くなる前の話しとは思うが。 「今年のように群生すれば1食分くらいは?」と思う自分に苦笑しながら、黒い“カラスノエンドウ”でのんび便り。せっかくなのでマクロで撮影♪
▲ ▲ ▲ 撮影日:6月下旬 撮影・コメント:黒衣(くろこ) | | | のんび荘と風越プールとの間にあるフェンス沿いに、小さな白っぽい花を付けた植物が生えている。“蕎麦(そば)”である。 手打ちそば屋に蕎麦の花ではシャレにもならないが、その実が“そば粉”となり、“そば(麺)”や“そばがき”として利用されるのは有名。若芽はお浸しなどにして食べられる。 この“蕎麦(そば)”、八世紀ころに中国雲南省から伝わったと聞くが、生育期間が短いことと、冷涼な場所や荒地などでも育つことから、米や小麦の育ち難い山地などでは重要な作物として昔から栽培されてきた。残念なことに現在の国内自給率は5%程度となってしまったようだが。 そんな“蕎麦(そば)”の、花のアップ。思いのほか可愛らしい花である♪
▲ ▲ ▲ 撮影日:6月4日 撮影・コメント:黒衣(くろこ) | | | 5月もそろそろ終わりに近づいてきた。この時期、その形の面白さで目を引くのが“マムシグサ”。なんともすごい名だが、天南星(てんなんしょう)の仲間ということ。 この“マムシグサ”サトイモ科の野草で、根には猛毒が含まれるという。秋に、地上の部分が枯れた頃にその根茎を掘り起こし、輪切りにして乾燥させたものは漢方薬として利用されるらしい。今更ながらだが先人たちの逞しさと知恵が窺い知れる。 奇妙な頭の部分は仏炎包(ぶつえんほう)と呼ばれる“花”。その後に付く実もかなり奇怪な感じである。のんび荘の近くでよく目にする野草の一つだ。
撮影日:5月22日 撮影・コメント:黒衣(くろこ) | | | のんび荘の表にはすずらんが植えられている。意外とポピュラーな植物で、鉢植えなどにされるが、通常はヨーロッパ産の“ドイツすずらん”ということだ。自生する日本原産のものもあるようで、その和名を“君影草(きみかげそう)”というらしい。 果たしてこれはどっちだろうとじっくり見てみると、葉に何かが居るのが見える。 どうやらナナフシの幼虫のようだが、小さいうちは擬態能力が低いのだろうか、はっきりそれと分かる。 それでもふんぞり返るようなその格好が妙に面白く、そのすずらんと共にのんび便りにデビューである。
▲ ▲ ▲ 撮影日:5月14日 撮影・コメント:黒衣(くろこ) | | | 5月に入り、周辺の山々は一層緑を増し、針葉樹の濃いグリーンと広葉樹の新緑が春の色のパッチワークを作り上げている。この時期の山はいくら眺めていても飽きない。 のんび荘下の池の辺りの“モミジ”も、芽吹きの淡い色から萌えるような緑と変わり始め、秋の紅葉とは違うその色は、まるで成長してゆく若者のような力強さを、我々に見せ付けている。 これから入梅にかけて最も良い季節になるが、忙しい時間の合間にこうした新緑に浸るのもなかなか良いものだろう。 風越山の麓からこの時期ならではの“萌える緑”を届けたくて、のんび便りに載せることにする。
▲ ▲ ▲ 撮影日:5月7日 撮影・コメント:黒衣(くろこ) | |
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