タイトル−のんび便り
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 ◆ 長月(ながつき)
 2014/09/20

 筆者の諸事情により更新が滞った「のんび便り」、三ヶ月ぶりの更新である。
 長月(ながつき)、太陰太陽暦の9番目の月、つまり旧暦の9月ことだが、現在では新暦9月の別名としても用いることが多い。これは他の月と同様だろうか。この長月(ながつき)と言う呼び名は、正直あまり頻繁には使われないように思うが、その語源には諸説あるようである。
「夜長月(よながつき)」の略説、「長雨月(ながあめつき)」の略説、「稲刈月(いなかりつき)・「稲熟月(いなあがりつき)」・「穂長月(ほながつき)」の説、「名残月(なのこりつき)」が転じたという説など、かなりあるようだが、ネットで調べた限りでは、夜がだんだん長くなる「夜長月(よながつき)」の略という説が一番有力とのことだ。
これが別名となるともっと多いようだ。色どり月(いろどりづき)、祝月(いわいづき)、詠月(えいげつ)、菊開月(きくさきづき)、菊月(きくづき)、晩秋(くれのあき)、玄月(げんげつ)、建戌月(けんじゅつづき)、青女月(せいじょづき)、竹酔月(ちくすいづき)、寝覚月(ねざめづき)、晩秋(ばんしゅう)、暮秋(ぼしゅう)、紅葉月(もみじづき)など、その名からは、その季節の情景と命名した意味・意図が伝わってくる。

 朝晩の冷え込みが例年になく著しくなってきた今年の9月、まるで10月後半か11月初旬のような気候である。このまま、秋の季節を感じないで、冬に向うのだろうかと、やや心配にもなってくるが、「のんび荘」近くの山麓公園辺り、晴れた日などの陽だまりは、穏やかな秋の香りを感じることが出来る。野草たちがこの気温の変化をどう感じているのか分からないが、彼らは夏の終わりを感じて種(しゅ)の保存のための準備に余念がないようだ。
 よく「自然界は弱肉強食」というこという。しかし、本来自然界の仕組みは「共存共栄」と言ったほうが正しいだろう。それでなくては、強者と思われている種(しゅ)も滅んでしまうことになる。
この星の自然とは無縁には生きられない我々人類、社会形成の上で、その簡単な答えにたどり着けるのはいつになるのだろう。
秋に向けて、花から結実へ。野草たちの振る舞いに、そんなことを考えながら歩く私の頬を、秋の香りを乗せた風がなぜていった。多分、今年の秋も短いのだろう。この麓の木々が色付くのはいつごろになるのだろうか。

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〇写真
一枚目:大錦草(おおにしきそう)。街道から「のんび荘」まで下る道途中の妙琴ツツジ園で見つけたもの。
二枚目:秋の田村草(あきのたむらそう)。「のんび荘」川向こう、妙琴公園での撮影。
撮影日:2014年9月8日、及び9月12日。
撮影・コメント:クロコ

なお、2014年9月4日、9月8日・12日に撮影した画像をFacebookにあげてありますので、宜しければそれもどうぞ。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.694935570575607.1073741843.421377304598103&type=1
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.701135753288922.1073741844.421377304598103&type=1


 ◆ 雨の季節
 2014/06/28

 6月、雨の季節である。別名「水無月(みなづき)」と呼ぶが、これも他の月同様に旧暦の話で、新暦では6月下旬から8月上旬ごろに当たるということである。
この水無月(みなづき)と言う呼び名は、梅雨が明け、水が涸れてなくなる月と解釈されることが多いようだが、田植が終わり田に水を張る月「水張月(みずはりづき)」、「水月(みなづき)」から来たと言う説も有力と聞く。なんにしても、この時期の雨は、農を主体として生きてきたこの国の民には、かなり大きな意味を持っていたのが窺える。

 欲しい時には望めず降れば豪雨の昨今、今日の農を営む人たちの苦労が偲ばれるが、自給率低下が著しいこの国の農産物、私の住む地域でも、一つ二つと、田が、畑が消えてゆく。
戦後、某大国の意のままに、農を捨て工業化に突き進んだこの国、その甲斐あってか「経済大国」と呼ばれる時代もあったが、その崩壊と某大国の経済の影響を受け、頼みの経済は今やこのざまである。失ったものの大きさに気付き、軌道修正できる絶好の機会と思っていたが、バブルの再来を願っているのか、性懲りもなく経済主動で突き進もうとしている現政権には、それも望み薄というところか。人は学習する動物というが、原発推進にTPP、あげく憲法解釈による集団的自衛権となれば、学習も教訓も存在しないように感じてしまう。
そんな政権を誕生させてしまった責任は、我々一人一人にあるのは確かだが、そんな自責の念を感じながらも、次世代の者達に何を残してやれるのか、もう一度真剣に考える必要があるのだろう。
 そんなことを考えながら歩く山麓公園辺り、珍しく梅雨らしいどんよりとした空の下、それでも吹き抜ける川風は、あくまでも爽やかである。
6月ももうじき終わるが、来月の雨量は多めと言う予報、豪雨にならないことを願いつつ、曇った空を見上てみる。
さて、今年の梅雨明けはいつごろになるのだろう。

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〇写真
一枚目:妙琴ツツジ園内のサイクリングロードの脇にある、山桜の実。
酸味が強く食用には適さないとのことですが、黒く熟したものはなんとか食べられるらしい。果実酒なんかには良いかも知れませんね。
二枚目:妙琴ツツジ園から、川沿いのサイクリングロードへ降りる石段の脇で見つけた、冬青(そよご)の花。まだ小さい木で地面を這うように枝を伸ばしていました。
撮影日:2014年6月12日。
撮影・コメント:クロコ

なお、2014年6月12日と6月15日に撮影した画像をFacebookにあげてありますので、宜しければそれもご覧下さい。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.656226894446475.1073741839.421377304598103&type=1


 ◆ 緑の季節
 2014/05/25

5月。旧暦の5月を皐月(さつき)と呼ぶが、今では新暦の5月の別名としても用いることが多くなった。
その5月の気候の表現に「五月(さつき)晴れ」という言葉がある。穏やかな5月の気候を象徴するかのように使われることが多いと思うが、本来この言葉、梅雨の合間の貴重な晴れ間のことを言ったもの、「五月雨(さみだれ)」と共に、梅雨の気候を表した言葉ということだ。
「五月(さつき)晴れ」は「皐月(さつき)晴れ」、「五月雨(さみだれ)」は「皐月雨(さみだれ)」とも書かれ、「さつき」は、田植えの時期を表した「早苗月」が語源といわれている。新暦になった今、その言葉の持つ意味を問うてみても始まらないが、その中に、季節と共に生きてきた、我々祖先の暮しが見て取れる。その中に、季節の、そして自然の重要性を強く感じるのは確かである。

最近、福島を書いた漫画が「風評被害を生む」と、県から指摘を受けたとの報道を耳にした。「毎回行くたびに元気になって帰ってくる」と嘯く政務官はあんまりと言うほかはないが、「書かれた内容は真実だ」との声が多いのも事実である。やはり、その矛先は間違えるべきではないだろう。
“原子力発電”。限られた国土の中、自然と共に生きてきたこの国の人々、土地が汚れ、川が汚れ、そして海が汚れた時、いったい何が残るのか。たかが電気を得るためならば、リスクが大きすぎると思うのは私だけだろうか。それとも、他の目的でもあるのだろうか。
そんなことを考えて歩く山麓公園辺り、木々の緑は、新緑の淡い色から、徐々に力強い色へと変化を始めている。爽やかな月も終わりに近づいた。あと、ひと月もすれば梅雨の季節に入る。降れば豪雨の昨今、今年はどんな梅雨になるのだろう。

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〇写真
一枚目:妙琴橋からの風景。木々の緑も春の色から、徐々に夏の緑にと変わりつつあります。
二枚目:妙琴ツツジ園から川沿いのリングロードへ降りる石段の脇で見つけた鎌酸実(がまずみ)。
スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木。
学名:Viburnum dilatatum。
英名:Linden viburnum、Linden arrow-wood。
撮影日:2014年5月13日。
撮影・コメント:クロコ

なお、2014年5月3日から5月13日までに撮影した画像をFacebookにあげてありますので、宜しければそれもご覧下さい。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.645267538875744.1073741834.421377304598103&type=1

 ◆ 花の季節
 2014/04/25

4月、卯月(うづき)とも呼ばれる。本来旧暦の4月を指す言葉だが、現在では新暦の別名として用いられるようになった。名の由来は、卯の花が咲く月「卯の花月(うのはなづき)」を略したものというのが定説らしいが、卯月に咲く花だから卯の花と呼ぶという逆説も存在している。
また、十二支から来たという説、「種月(うづき)」・「植月(うゑつき)」・「田植苗月(たうなへづき)」・「苗植月(なへうゑづき)」などの農作から来た説など、諸説諸々あるようだが、そんな表現からも、季節と共に生きてきた先人たちの暮らしが見て取れる。

さて、そんな4月も気がつけばもう後半である。市街地の桜たちはすでに葉桜となり、桜並木も今は新緑並木となっている。遅れ馳せに咲く山麓の桜は、山桜たちが散り始め、そろそろ八重桜の世界になりつつあるが、今年はその固体にかなりばらつきがあるらしく、すでに満開状態のものから、やっと蕾が膨らみ始めたものとさまざまだ。
朝晩の気温との寒暖の差はあるものの、ここに来て日中の気温が一気に上昇してきた。天気の良い日に山麓公園辺りを散策すれば、春風と共に木々や野草の花々が優しく迎えてくれる。梅雨までの短い間、この山麓がもっとも華やいでくる季節である。

今月から上がった消費税、来年の秋にはさらに上がるということだ。還付金制度の欠陥から、大企業がぼろ儲けするといわれているこの消費税アップだが、法人税の引き下げを加えて、企業重視の政策なのは確かである。経済を活性化させることが狙いというが、すでに破綻が見えた今の経済システム、その結果は想像がつく。どこぞの大国のように、“弱いものを食い物にするだけの形”にはなって欲しくないものである。
そんなことを考えながら歩く山麓公園辺り、まだ花の残る木々の間、繁殖期に入ったのだろう、鶯の声が近くで聞こえていた。彼らも生き残るために必死なのだろう。

◆    ◆    ◆
〇写真
一枚目:妙琴ツツジ園内の桜。多分、山桜の類と思われますが、もう散り始めていました。
山桜:バラ科サクラ属の落葉高木。
学名はPrunus jamasakura、英名はYama-zakura。
二枚目:やはり妙琴ツツジ園名で見つけた、紫華鬘(むらさきけまん)
紫華鬘:ケマンソウ科キケマン属の越年草。
学名はCorydalis incisa、英名はTs'ai, Tzu chin、Murasaki-keman。
撮影日:2014年4月20日。
撮影・コメント:クロコ

なお、このとき撮影した画像をFacebookにあげてありますので、宜しければご覧下さい。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.628163603919471.1073741832.421377304598103&type=1



 ◆ 弥生3月
 2014/03/20

「弥生(やよい)」。旧暦の3月のことを指すが、現在では、新暦3月の別名としても用いることが多くなったようだ。名の由来は、草木が生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が詰まって「やよひ」となったという説が有力ということだが、他に、花月(かげつ)、嘉月(かげつ)、花見月 (はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)、暮春(ぼしゅん)等の別名もあるらしい。
そんな3月も気がつけばもう後半、晴れた日には山麓公園辺りを散策してみるのも良いかもしれない。春を告げるためにいち早く目覚めた花たちが、春風と共に迎えてくれるだろう。

4月から消費税が上がる。95兆8823億円という過去最大の国家予算の中、「消費税は上げるけど、議員報酬はそのまま」と、誰ぞの歌の歌詞ではないが、支出の見直しもきちんとされないまま、国の借金は膨らむ一方である。円安傾向と株価上昇。見せ掛けの経済成長が騒がれる中、庶民の暮らしは益々厳しくなるのは必至に思える。
そんなことを考えながら、川沿いの道を歩いてみれば、やっと蕾が付き始めた木五倍子(きぶし)の枝が風に揺れていた。明日はもう春分の日である。

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〇写真
一枚目:のんび荘近く、道沿いで見つけた「木五倍子(きぶし)」。
キブシ科キブシ属の落葉低木。まだ蕾も固い。
二枚目:街道からのんび荘まで向う途中の妙琴ツツジ園で見つけた、「種漬花(たねつけばな)」。
アブラナ科タネツケバナ属の二年草。
撮影日:2014年3月19日。
撮影・コメント:クロコ


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