タイトル−のんび便り
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 ◆ 紅葉の頃
 2011/11/08

11月、早いものである、今年もあと2ヶ月を切った。
夏の終わりに急激な気温低下に戸惑った今年、かなり早い秋の到来も予感したが、意外に季節は進まず、寒と暖を繰り返しながらその狭間で足踏み状態、なかなか秋の入り口が見えてこなかった。
朝晩の気温低下が際立ち始めたこの頃になり、山はようやくその色合いを変え始めた。まるで、迫り来る寒い季節に追い立てられるように、山を覆う秋色パッチワークは見る間に際立っていく。変化は一気に来る。もう秋も終わりに近づいたらしい。
そんな、今年の残り少ない秋を少しでも感じたいと、秋晴れの穏やかな日差しの中、山の麓辺りを散策してみれば、山麓公園の入り口付近にある、色付き始めたモミジが、日の光に透かされて輝きながら迎えてくれる。この時期、残る緑と朱に染まる葉のコントラストが実に良い。

変動して行く気候の中で、今年もこの麓の自然は、秋という季節の力を借り、山々の木々を色付かせながら、生きるものたちに迫り来る寒さへの備えを促してくれている。多分、ずっと繰り返されてきたであろうその自然の振る舞いに、この星に生きる本来の姿が見え隠れするように思える。
さて、この秋の向こうに控える今年の冬は、いったいどんなだろう。

◆    ◆    ◆
写真:
1枚目:のんび荘の川向こう、妙琴公園上段の入り口付近のモミジ。
2枚目:のんび荘近く、妙琴ツツジ園から撮影。前方に見える山は風越山。
撮影日:2011年11月07日
撮影とコメントは、クロコでした。

 ◆ 夏の終わりに
 2011/08/30

8月も終わりに近づいた。先日まで気温の低下で早い秋を予感させたが、どうやらまた夏の暑さが戻って来ているようである。それでも、強い日差しの中、山の麓辺りを歩いてみれば、暑さを助長するように鳴くアブラゼミやミンミンゼミに混じって、ツクツクボウシの声が聞こえるようになってきた。そろそろ、今年の夏も終わりに近づいたのだろう。
山麓公園辺りから川に沿って少し下ってみる。稲穂の顔を出し始めた田んぼの上に、数匹のアキアカネらしきトンボの姿を見かけた。もう山から下りて来ているようだ。
秋を現す代表的な「赤とんぼ」の総称で呼ばれる彼らだが、夏の間は標高1000mを超える山地で過ごす。夏の暑さを避けるためといわれているが、その暑さが和らぐ頃、山から下りて麓などの空を乱舞するようになる。そんな彼らの存在に、もうそこまで来ている“秋”を知る。
年々秋らしい季節が薄れて行くように感じる昨今、今年はどんな秋が待っているのか、期待と不安で山の上を見上げてみる。空には夏の雲、居座り続けようとする夏を後押しするように、上から私を見下ろしていた。夏と秋の鬩ぎ合いはまだまだ続くようである。
しかし、今年の暑さは尋常ではないようだ。外を歩けば太陽が容赦なく照りつける。そんな暑さを避けるように木陰に入れば、山からの風と川風が、優しく身体を撫ぜて行く。山と川と緑、やはりこの辺りの空気はまだ生きている。

◆    ◆    ◆
写真:
1枚目は、のんび荘近く、妙琴ツツジ園内から撮影。空はまだ夏の様相。
2枚目は、のんび荘横、妙琴橋(つり橋)に絡みついていた「藪枯らし(やぶからし)」。
繁殖力が強く嫌われもの。「ビンボウカズラ」の別名も持っている。つるはリースの材料として有名のようだ。
撮影日:2011年8月28日
撮影とコメントは、クロコでした。

 ◆ 梅雨の向こう側
 2011/06/25

早々と梅雨入りした今季、前半の低めの気温はどこへやら、日中では、すでに30℃を越える日が始まっている。毎年、6月も後半になると、梅雨の向こうにいる夏の気配が濃厚となってくるが、この突然の気温上昇には、我が身体も対応できないようである。
今年も、夏の暑さが顔を覗かせ始めたようだが、年々増してくる変化の激しさに、山の麓の野草たちもきっと戸惑い気味だろう。それでも、梅雨空の下、雨を避けながら散策してみれば、夏との狭間で咲く小さな花たちが、優しく迎えてくれる。
降れば豪雨、そんな昨今の気候状況の中、空の恵みを一滴でも逃すまいと、大地に根を張り、葉をいっぱいに伸ばし、勢力を伸ばすべく夏の来るのを今や遅しと待っている。そんな植物たちの振る舞いに、この星の気候の大切さを思い知らされる気がする。
利便と効率と速度、人の欲が作り出したともいえる経済発展中心の今の社会に、とどのつまりが放射能汚染。結果として己たちの首を締めている現状に、人の愚かさだけが見えてくる。収まらない原発事故、進まぬ復興。遠く離れたこの地でも不安感を拭えないというのが実感である。
そんな気持ちを払拭すべく、親しい友と山の麓を歩いてみるのも良いかもしれない。川風と山の緑が、きっと優しく迎えてくれるだろう。

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写真:
一枚目は、のんび荘の横、風越プール近くの石垣に咲く「苗代苺(なわしろいちご)」の花。実は熟すと甘くなり、食用可能
二枚目は、のんび荘の川向こう、妙琴公園に咲く「小紫陽花(こあじさい)」
撮影日:2011年6月12日
撮影とコメントは、クロコでした

 ◆ 梅雨の前
 2011/05/13

大型連休も終わり、気が付けば5月も第2週目。梅雨の前、穏やかでもっとも過ごし易い時期だが、温暖化の影響か、風は強くやや不穏な天候が続いている。それでも晴れた日などは、温かな日差しが優しく身体を包んでくれる。そんな気候に誘われて山の麓を歩いてみれば、山吹や山ツツジなどの花が、春風と共に迎えてくれる。そろそろ春もピークとなるのか。
のんび荘の川向こう、妙琴公園では、植えられたツツジたちが、公園の入り口付近を飾り始めているが、どうやら、この連休には間に合わなかったようだ。人の手で植えられたものだが、その思惑通りにならないところがなんとも良い。咲き揃えば結構見事である。
そんな妙琴公園の横を、沢沿いに奥に進めば、芽吹き始めた木々の緑が、空と調和しながら見下ろしている。ふと足元に目をやれば、“深山キケマン”、“マムシグサ”など、この時期の代表的な野草たちが花を咲かせている。
震災後、未だに沈静化できない福島原発。本格的に復興に入れない被災地。断片的に入ってくる情報に、遠く離れたこの地でも人々が浮き足立っているように見える。こうして、木々や野草たちの奏でるメロディーに耳を傾けていると、エネルギーを無駄食いしながら生きている我々にも、この星で生きる、本当の意味に気付かさせてくれるように思える。多分、それが自然なのだろう。

◆    ◆    ◆
写真:
1枚目は、妙琴公園入り口付近に植えられている「ツツジ」です。そろそろ満開でしょうかね。
2枚目は、沢沿いの道を奥に進んだ時、側に咲いていた「深山キケマン」。気候のせいか、生息場所がどんどん上に上がっていってますね。
撮影日:2011年5月8日
撮影・コメントは、クロコでした。

 ◆ 春はそこまで
 2011/03/28

気がつけば3月も後3日ほどで終わる。今月24日は彼岸の明け、暑さ寒さも彼岸までというが、今年は少し勝手が違うようである。まるで2月上旬のような冷え込みに、人は固より野山の野草たちもかなり困惑しているのではないだろうか。そうはいっても命溢れる季節はもう目の前である。街中では早咲きの桜が開き始めたとの話が飛び交い始めている。
今年は、街中との時間差がありそうなこの山の麓だが、山麓公園辺りを散策してみれば、ハコベ・ナズナ・タネツケバナ・イヌノフグリと、枯草の茶色の中に新芽の緑と小さな花が目立つようになってきた。
冬の寒さとの鬩ぎ合いの中で、少しずつだが確実に、まばゆい季節に変っていくこの時期は、地球というこの星の息遣いを感じられるような思いがしてなんとも良いものだ。この山の麓が、涌き出るような命の力で満たされるのはもうすぐである。

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写真:のんび荘近く、妙琴ツツジ園で見つけた「姫踊り子草(ひめおどりこそう)」と「猫の目草(ねこのめそう)」
撮影日:2011年3月25日
撮影・コメントは、クロコでした。
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3月11日、東北地方を襲った地震と大きな津波。自然災害のものすごさを見せつけられた気がしました。それに追い討ちをかけた、人災ともいえる原発の事故。現地のことを思うと胸が痛みます。
最後になりましたが、今回の被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げると共に、福島原発の沈静化が成功し、放射能による汚染がこれ以上大きくならないことを祈っております。

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